『鬼滅の刃』の鬼は残忍な部分が目立ちますが、倒されたときに悲しい過去が描かれることが多いです。
その悲しみを炭次郎が感じてくれることがこの作品の魅力だと、アニメ5話を見て改めて思いました。
【5話の概要】
鬼殺隊に入るために試験を受けることになった炭次郎。その試験の最中、師である鱗滝に憎しみを抱く鬼・手鬼と出会う。
激しい戦いの末、手鬼を倒すことに成功する炭次郎だったが、死にゆく手鬼から悲しい匂いを感じとる。消えようとしている手鬼の手を握りながら、炭次郎は神に祈るのであった。
「どうか…この人が今度生まれてくるときは鬼になんてなりませんように…」
試験を突破したのは5人(一人はさっさと下山した)。各々かすがいカラスと刀を作るための玉鋼を選ばされ、解散となる。
傷ついた体を押して鱗滝さんの家へ帰る炭次郎。すると玄関前には2年間眠り続けていた妹・禰󠄀豆子の姿が。
駆け寄って抱き合う二人。炭次郎は涙を流して禰󠄀豆子が目を覚ましたことを喜ぶのであった。
15日後、出来上がった刀を持って刀鍛冶師の鋼鐵塚(はがねづか)が炭次郎を訪ねてくる。それと同時に炭次郎には初の任務が与えられ、鋼鐵塚の打った刀と禰󠄀豆子を伴って鬼狩りの任務に赴くのであった。
【感想】
■鬼たちの事情
心に傷を負った者ほど鬼の力に取り込まれやすいのがこの作品の鬼の特徴です。
今回の敵である手鬼は小さい頃に鬼になってしまいました(どのようにしてなったのかは不明)。そして、鬼になったことで大好きだった兄を殺してしまいます。
兄を自分の手で殺してしまった罪悪感から、鬼として歯止めが効かなくなってしまったんでしょうね…。
「こわいよ…おれひとりぼっちだ。にいちゃん、どこだい…俺の手を握ってくれよ、いつものように」
手鬼は兄と手を繋ぐことが大好きだったらしく、最後は炭次郎に手を握ってもらいながら涙を流して消えていきました…。
こういう回想を見ると、鬼には鬼の事情があるんだな~と考えてしまいますね。強い鬼ほど心に深い傷を持っているのかもしれません。
そして…敵の悲しさも感じ取れる炭次郎の優しさも魅力的でした。人をたくさん殺した鬼は憎まれて当然だと思いますが、炭次郎はそんな鬼の心さえ救える優しさを持っているところが素晴らしい。
炭次郎は妹の禰󠄀豆子が鬼になってしまったので、余計に鬼の気持ちを感じ取ってしまうのかもしれませんね。
■試験を突破した同期たち
試験を突破した5人の同期たち。彼らも今後再登場し、活躍していきます。
特に黄色い羽織を着ている我妻善逸(あがつまぜんいつ)はここぞというときに活躍する面白いキャラクターです。彼の性格や強さがアニメでどのように表現されるのか楽しみです。
他の3人もそれぞれ面白い立ち位置や過去を持っています。登場キャラクターの過去がしっかり練られている漫画は良作が多いですよね。
■禰󠄀豆子目覚める
なんか漫画やアニメの表現だと短く感じるんですけど、実際は約2年間寝ていたことになるんですよね。
そりゃ妹想いな炭次郎はボロ泣きしますわ。
炭次郎の涙もろさは優しさの裏返しですよね。駆け寄っていく禰󠄀豆子も無表情ながらどこかうれしそう。炭次郎の頭を強く抱きしめるシーンが印象的。
「おまえ、何で急に寝るんだよう。ずっと起きないでさ~。死ぬかと思っただろうが」
このセリフに長男としていつもしっかりしようとしている炭次郎の、年相応の気持ちが表れているような気がします。
それに、視聴者目線になってつい忘れてしまっていたんですが、目が覚める保証は全くなかったんですよね。そりゃ炭次郎もボロ泣きしますわ。
そのあと鱗滝さんが二人を抱きしめた瞬間、私の涙腺もノックアウト。いい表現の仕方でした。
■鋼鐵塚(はがねづか)現る
鋼鐵塚さんか…この人は炭次郎が刀を折っていくごとに面白くなります。
今回出てきた卍固めなんてまだ可愛いもんですよ。こうご期待。
【まとめ】
やっぱり『鬼滅の刃』は面白いな~と感じました。登場人物の想いを読者が共感しやすいように描いているところが、人気の秘訣なのではないでしょうか?
そしてその共感を呼ぶには、しっかりとした舞台やキャラクターの背景がなければいけないわけでして…。
そう考えるとアニメ5話くらいまでは共感を呼ぶための舞台や背景づくりだったような気がします。
なんか雑誌連載初期は不人気だったようで…。確かに一見暗そうな作品ですからね。最初、人気が出なかったのも分からなくはないです。(個人的には1巻から面白く感じましたが)
何とか粘ってアニメ化まで行ってくれたことに感謝です。
これからの展開は少年漫画らしく仲間も増えてさらに面白くなってきますので、アニメも期待して視聴継続したいと思います。
↓ 公式ページはこちら
↓ ニコニコ動画で一話無料視聴できました。
【関連記事】
【追記】
OP曲とED曲も作風に合っていてお気に入りです。OP曲が強大な敵に立ち向かっていく感じ、ED曲が運命にあらがっていくような感じがします。
OP曲「紅蓮華」 歌:LISA
LUJANメディアワークスのチャンネルより
↓ 現在はAmazonのデジタルミュージックから250円で購入できました。
↓ CDシングルは7月3日発売予定。
ED曲「from the edge」 歌:FictionJunction feat. LiSA
LUJANメディアワークスのチャンネルより
ED曲は調べたけど発売日分からず。
↓ ランキング参加中。クリックよろしくお願いします。