おすすめ度:★★★★★(満点)
良い意味で…消化試合!
会計士を目指す青年とシングルマザーの恋を描いたラブコメ作品『君のお母さんを僕に下さい!』の3巻と4巻が発売されました。(3巻と4巻同時発売で完結)
今回は4巻の感想を書いていきたいと思います。
1巻の感想はこちら
2巻の感想はこちら
3巻の感想はこちら
4巻は…3巻の時点ですでに2人の仲がほぼ固まっていたため良い意味で消化試合感がありましたね。
稜の会計士試験の結果や夕月の気持ち、周囲の環境などすべてのことにすっきり決着がつきました。
3巻の感想でも書きましたが、やっぱり家族のあたたかさが伝わってくる内容で非常に良かったですね~。周りに支えられることで2人も答えを見つけていく…とても丁寧に描かれたラブコメ作品だったと思います。
あらすじ
会計士の一次試験を無事終え、遥香との生活にも馴染んだ稜は、夕月とも順調に気持ちを寄り添わせていく。またその先には、夕月自身の歩む道も見えて――。受け取る気持ちと伝える心、そして繋がる……×××!? 「シングルママ」×「試験目前フリーター」恋も受験もステップアップする純情ど真ん中ラブコメ第3巻!!
(引用元:Amazon『君のお母さんを僕に下さい』3巻のあらすじより)
4巻まで発売中(完結済)
見どころ
家族・周囲の人たちとの絆
2人だけで成り得た関係じゃない
この作品は稜と夕月…2人の物語ではあるのですが、決して2人の関係だけでは成り立たない物語だったのかな~と思います。
・息子の会計士試験のために切符を用意する母親
・試験前に息子を激励する父親
・息子の会計士試験の自己採点結果を知り涙する父親
・自分の立場に不安を覚える夕月の息子・朝陽
・主人公の告白を勇気づける店長や兄のアドバイス
・亡くなった夕月の旦那を今でも友人として思う夕月の父親
などなど、最終巻にも関わらずメイン2人以外の話をしっかりしていたことに好感が持てました。
そして2人は色々な人から影響を受け答えを出していくのですが…そのように出した答えなのでより尊さが高まっていましたね~。読んでいてあたたかい気持ちになりました。
乙女な夕月さん
行動が完全に乙女!
3巻で新たな道を歩み出した夕月ですが…4巻では行動が完全に乙女w
稜の会計士試験の見送りに急いで駆け付けたり、稜の試験結果が気になってソワソワしたり…見ているこっちが恥ずかしくなってしまいましたw
3巻ではシリアス面が多かったためか4巻では夕月さんがめちゃくちゃ可愛く描かれていましたね。
この乙女な可愛さが二人の仲の深まり方を端的に表しているような気がして非常にわかりやすかったです。そしてニヤニヤが止まりませんでしたw
2人の恋の行方
君のお母さんを僕に下さい!
開始直後にいきなり振られて始まった2人の関係も4巻にてついに決着。
結末としては読者のほとんどが予想していたものだと思いますが、そこまでの過程や告白シーンが4巻でも丁寧に描かれていました。
特に兄の「結婚は自分達だけでするもんじゃない」という台詞…この作品を表す象徴的な言葉だったのではないでしょうか?
色々とうまく行き過ぎて人によってはご都合主義的な作品と評価するかもしれませんが、周りの人たちあっての恋愛というテーマを分かりやすく描いた作品だったと思います。
ちなみに「君のお母さんを僕に下さい」という台詞が出たときは「ようやっと出てきたか!」という謎の達成感を感じましたw
まとめ
家族や周りの人との繋がりを描いた楽しめるラブコメ!
4巻で完結した本作、最初は稜と夕月というメイン2人に焦点を当てた作品なのかな~と思いました。しかし、徐々に家族や周りの人たちとの描写が増えていき…周りの人との絆を扱った作品なんだな~ということが分かってきました。
メイン2人のやり取りが尊いのはもちろんですが、なんだかんだでサブキャラ達がいい味出していたと思います。
特に稜の両親…稜に対する言動の一つ一つが稜を想っていましてね…。その想いを通じて稜が成長、夕月に還元していく姿が見ていて気持ちよかったです。
これだけ人と人とのつながりを優しく描いている作品はなかなかないんじゃないですかね~。まだこのシリーズを読んだことないラブコメ好きの人にはぜひ一度読んでもらいたいです!
何かしら思うことが出てくる作品かもしれませんよ。
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