おすすめ度:★★★★☆
ジャンル:ファンタジー 家族 成り上がり系
家族で戦え!
なんか自分好みの作品探していたら『アレクサンダー英雄戦記』という作品に行き当たりました。
こちらの作品の特徴としては…主人公の膨大な魔力+それぞれが違った特技を持つ家族が協力しながら戦い抜いていくことですかね~。
父親が武勲を上げたことで辺境の領地を治めることとなり、家族で力を合わせながら更に成り上がっていくお話となっております。
こういう戦記物でのファミリー物というのは個人的にあんまり読んだことないかもしれません。異能ものでならいくつか読んだ記憶があるのですが…。
そういう意味でも新鮮味があり興味深く読むことができました。
あらすじ
ソウテイ王国の勇敢な騎士である父と『破壊の女帝』の異名を持つ元傭兵の母の間に生まれたデーゼマン家の長男アレクサンダー。
10歳の誕生日に、神からの恩恵として土魔術のスキルを授けられた彼は、地味で不人気な力を得てしまったことに落胆しつつ、その力で家族を助けたいと建築商会に就職する。
一方、父フォレストが武勲を重ねたことで領地の防衛や開発の任を拝命し、それぞれに強力なスキルを持つデーゼマン家の家族たちもやがて激化していく戦いに巻き込まれていく。
土魔術で様々な素材の精錬や罠を張る能力を身に着けるまでに成長したアレクサンダーは、
勝利に導く一族の象徴、英雄として、王国にその名を轟かせていくことに……!
(引用元:Amazon『アレクサンダー英雄戦記』1巻のあらすじより)
レーベルは一迅社ノベルス。1巻のみ発売中(2020年12月12日現在)
感想
才気溢るる家族たち
こいつら…エリート一家過ぎる!
祖母は薬師、父は騎士、母は元傭兵、長女は領地運営、次女は薬師見習い、三女は狩人、弟は武技全般、妹は賢者…
くっ…なんちゅうエリート集団なんや…
そんな中、主人公のアレクだけが地味な土魔法スキルしかもっていないんですよ。でもね…こいつも大概なのよな~。
そんな様々な長所を持つ一家がそれぞれの得意分野を生かしながら活動していく様子はファンタジー戦記物としてありだな~と思いました。仲間集めイベントを省略できたり絆の深さをスムーズに描写出来たり利点が多い気がしましたね。
2巻では1巻以上にそれぞれの特性や性格を押し出しつつ、個人個人の出番を増やしてくれると嬉しいな~。
主人公らしい能力
たった一つの取り柄を伸ばし続ける!
才能溢るる家族たちに囲まれた中で唯一地味な土魔法に当たってしまった主人公・アレク。ですが…実は一番とんでもねーのはこいつだったというところがカタルシスを感じさせてくれますね。
なんというか…少年漫画にありそうな設定よな~。大好物ですw
1つの武器を主軸に戦い抜いていくかっこよさを感じさせてくれますね。魔法の使い方に工夫の余地も残っていますし、これからもどんな活躍をみせてくれるのか楽しみです。
夫婦の出会い
登場人物の過去話…好きやで!
書き下ろしとして主人公の親であるフォレストとリーリアの出会いが描かれていました。
こういうキャラに深みを持たせる過去の話、結構好きなんですよね。
家族という要素が入った作品なので家族の芯となっている両親の馴れ初めはかなり興味深かったです。
次は最後に新しくできたもう一つの夫婦の小話でも書き下ろしてもらいたいな~。
まとめ
家族で戦記物…ええがな!
はじめは多すぎる兄弟の登場に「使いこなせるんか?」と思いましたが、それぞれのスキルで性格付けがされていてうまく使い分けていましたね~。
家族全員を写したイラストがなかったので最初は名前で混乱しましたが、徐々に覚えていくことができました。
家族で困難を乗り越えていく面白さ・主人公の地味だけどものすごい力によるカタルシスなど思った以上に楽しめました。
2巻が出るとしたら1巻の後半でも触れられた婚約者問題も追加されそうです。その場合、従者のラクリスの扱いはどうなるのか…。
個人的にはヒロインは一人に絞ってくれるとありがたいんですけどね。2巻の発売を楽しみに待ちたいと思います。
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