おすすめ度:★★★☆☆
何回も挫折しそうになった!
11月下旬に発売された『進路希望調査に『主夫希望』と書いたら、担任のバツイチ子持ち教師に拾われた件 』読み終わりました。
あらすじ
高校三年の春、進路希望調査に『主夫』と書いて提出した少年、巽健斗。そんな健斗に対して担任の美人教師、黒羽遥香(バツイチ子持ち)は「なら、私の旦那になりな」と笑顔で告げた。
こうして秘密の交際がスタートし、四歳になる遥香の娘、千鶴を交えて、不器用ながらも心を通わせて親しくなっていく。千鶴の保育園のお迎えや3人一緒での晩ご飯。休日には遊園地や観光名所へのお出掛けなど。
家事万能で面倒見のいい健斗と仕事熱心だが私生活がズボラな遥香の相性は抜群で、2人はやがて本当の家族になる未来を意識して――。 進路希望調査から始まる微笑ましさ満点の真剣お付き合い!
(引用元:Amazon「進路希望調査に『主夫希望』と書いたら、担任のバツイチ子持ち教師に拾われた件」1巻のあらすじより)
感想としては…登場人物たちの気持ちや過去がほとんどラストに回されていたためモヤモヤしながら読み進めることになったのが辛かったです。
なんでしょうか?結婚について軽く考え過ぎていることに違和感を覚えた?
・女教師が生徒である主人公にいきなり自分と結婚して主夫になれと言ってくる
・主夫の話が出た時、お互いに愛情感情はない
・主人公が女教師の子供を会う前から自分の実の子のように愛そうとか思っている
・女教師が最初から性にあけすけで馴れ馴れしい
・男性を恐れる子供があんなに早く懐く気がしない
・お互いの事情を知らないまま結婚を見据えて付き合っていく
いくらラブコメが現実とは違うファンタジーなものとはいえ…さすがに既存の価値観から離れすぎてしまうと辛い…。
そんな中、最大の弱点は…女教師と主人公の過去を最後の方に持ってきたことじゃないでしょうか?
2人の事情を後半にすべて持ってきたため前半は2人の思考にまったく共感できませんでした(泣)
前半にある程度持ってきてくれれば主人公・女教師ともにどんな傷を抱えているか理解できて共感しながら読めたかもしれませんが…それぞれの事情が語られるまでは本当に苦行で(泣)これほど何回も挫折しそうになった作品は久しぶりでした。
かといってこの作品、良い所が全くないわけではありません。
主人公と女教師がお互いの秘密を語り心を通じ合わせた後や娘を加えて過ごす団欒のシーンなどは微笑ましく読むことができました。
遊園地や朝のテレビの時間、お花見のシーンなどで愛情や信頼関係を勝ち取っていった主人公は確かにかっこよかったですわ。
ゆえに前半から続いたメイン2人のわけわからん状態は自分にとって本当に辛かったですね。主人公が時々つぶやいていた「大きな嘘」というのも大したことなかったですし…人間として至って普通の感情でした。むしろ先生の方が重かったわw
というわけで評価としてはギリギリ★3で。なんか重い設定に作者自身が振り回されているように感じました。2巻が出るかどうかは不明。1巻で終了してもおかしくない話の終わり方ではありました。
次回は重い設定など投げ捨ててアットホーム多めの話を中心に描いてくれると嬉しいな~。家族団欒のシーンはとても癒されたので、この強みを前面に押し出して頑張ってもらいたいです。
あと最後に…見てもらえばわかると思いますがイラストは最高レベルでした!なたーしゃ先生はやっぱりすげーわ。魅力的な表紙だからついチェックしちゃうんですよね~。イラストの力は偉大なり。
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