【ラノベ】『お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について』の感想

おすすめ度：★★★★☆

ジャンル：ラブコメ　1対1　学園モノ　婚約

総合的に考えると…普通！

12月上旬に発売された『お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について』を読んでみました。

内容としては高校生でクラスメイトの主人公とヒロインがお見合いをし訳あり婚約、交流を深めていくというラブコメ作品です。

引用元：「お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 」1巻No.3209（Kindle） 著者・桜木桜（著）clear (イラスト) 出版社・KADOKAWA (2020/12/1)

面白さとしましては…う～ん、面白くもあればつまらなくもあって半々だったかな～。

結局主人公が万能過ぎたのがね…。よく言えば問題解決能力が高く安定性がある、悪く言えば問題をどうとでもできる立場なので刺激がないと言えばいいのでしょうか。

安定したラブコメを求めている人なら★4、刺激のあるラブコメを求めている人なら★3といった評価になると思います。

個人的にはラブコメ部分は面白く感じたので★4とさせていただきましたが…思ったよりも大人しめの作品だったかもしれません。

あらすじ

引用元：「お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 」1巻No.4（Kindle） 著者・桜木桜（著）clear (イラスト) 出版社・KADOKAWA (2020/12/1)

お見合い話を持ってくる祖父に「金髪碧眼色白美少女なら考える」と、無理難題な条件をつきつけた高校生・高瀬川由弦。数日後、お見合い会場にいたのは同級生の雪城愛理沙!?　

由弦が予想外の事態に戸惑っていると、愛理沙から養父の強引な勧めでお見合いを受けていると聞かされ、お互い婚約を望んでいないことに気づく。共通の話題から少し距離が縮まったと感じた由弦と愛理沙は、面倒なお見合い話を避けるため偽りの『婚約』をすることに。

二人は嘘を貫き通すため、由弦の家でご飯食べたり一緒に勉強するなど同じ時間を過ごすのだが、同時に愛理沙の由弦に対する気持ちや態度に変化が表れはじめ……。 

（引用元：Amazon『お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について』1巻のあらすじより） 

角川スニーカー文庫より刊行。1巻のみ発売中（2020年12月20日現在）

感想

主人公が出来過ぎ君

引用元：「お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 」1巻No.1373（Kindle） 著者・桜木桜（著）clear (イラスト) 出版社・KADOKAWA (2020/12/1)

家の力でどうとでもなるってばよ！

本作の主人公・高瀬川 由弦ですが、「金持ち・頭良い・顔が良い・気遣い屋・家族仲良好」という、ほぼパーフェクト超人ですね。

例え何か問題が起こったとしても「なんとでもできるんだろうな～」と思わせる安定感があります。

その一方、一読者としてはヒロインの雪城亜理紗が由弦に与えるものに物足りなさを感じてしまったり…。

引用元：「お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 」1巻No.165（Kindle） 著者・桜木桜（著）clear (イラスト) 出版社・KADOKAWA (2020/12/1)

亜理紗も勉強や料理が出来てできる女性ではあるのですが、どうしても家の問題で由弦に負い目があるわけでして…なんとなく由弦と亜理紗が対等じゃない気がしてしまうんですよね～。

全体的な刺激不足は「由弦がほぼ完璧超人」「主人公とヒロインが対等とは言えない」…この２つから来ているのかな～と思いました。

ヒロイン可愛い

引用元：「お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 」1巻No.9（Kindle） 著者・桜木桜（著）clear (イラスト) 出版社・KADOKAWA (2020/12/1)

2人の関係は良好！

訳あり婚約者となった2人ですが、由弦のアパートに亜理紗が毎週お邪魔して料理を作ったりプールやお祭りに一緒に出掛けたりして二人の関係はとっても良好！

家庭の事情で自分を抑え気味な亜理紗の笑顔を由弦が引き出していく流れは、テンプレートでありながらもやっぱり面白かったですね。

自分をしっかり見てくれる由弦は亜理紗にとって今まで得られなかった大切な存在だというのが上手く描写されていました。

引用元：「お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 」1巻No.3054（Kindle） 著者・桜木桜（著）clear (イラスト) 出版社・KADOKAWA (2020/12/1)

また由弦に関してもイメージと違った亜理紗の無邪気な一面にどんどん惹かれていくわけでして…亜理紗と由弦がお互いに惹かれあっていく様子が丁寧に描かれていて面白さを感じました。

鼻につく交友関係

引用元：「お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 」1巻No.910（Kindle） 著者・桜木桜（著）clear (イラスト) 出版社・KADOKAWA (2020/12/1)

友人カップルどもはあっち行けや！

由弦や亜理紗が通う学校には家柄が良い学生が結構通っているんですが…メイン2人や由弦の親友や幼馴染たちも家柄が良い部類。

そんな親友の一人・宗一郎は2人の幼馴染（女性）に囲まれて困った顔しつつもウハウハ状態なのですが…

この幼馴染どもが若干うざい！

外出先でたまたま5人揃う機会があるのですが…隠している由弦と亜理紗の関係に探りを入れてくるんですよね～。

引用元：「お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 」1巻No.8（Kindle） 著者・桜木桜（著）clear (イラスト) 出版社・KADOKAWA (2020/12/1)

それだけならまだしも…亜理紗に対して由弦をどう思っているのか直接尋ねたりしてきたり…。

………さすがにほぼ初対面なのに探りを入れてくるのは如何なものか？しかも自分たちの恋も成就していないのに格上面して…。

まだ親しくなっていないキャラクターが2人の恋路にちょっかいかけるのはあんまり良い気分ではありませんでした。

個人的にラブコメの魅力はキャラクターの抱えている好意をキャラクターなりの個性で表現していくものだと思っています。そのため、恋愛の先輩面した親友カップルなどが出しゃばってメインキャラクターの行動を誘導していく形はどのような作品であれあんまり好きになれないんですよね…。

まとめ

引用元：「お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 」1巻No.3449（Kindle） 著者・桜木桜（著）clear (イラスト) 出版社・KADOKAWA (2020/12/1)

いわゆるシンデレラストーリーに近いのかもな～

批判めいたことをごちゃごちゃ書いてしまいましたが…なんだかんだで2人の仲睦まじい様子にはとても癒されました。由弦と亜理紗がお互いの行動や表情にほだされていく様子はニヤニヤが止まりませんでしたな。

全体としては主人公がヒロインの可愛い部分を引き出していく流れが多かったですかね。ヒロイン側に対しては悩んでいるヒロインが救われていく感覚がシンデレラに近いのかな～なんて思いました。

刺激を求める人には向いていませんが、ヒロインの可愛さや主人公の安定感を求める人にはおすすめの作品です。2巻でも2人の仲睦まじい様子に癒されることを祈りつつ発売を楽しみに待ちたいと思います。（2巻が発売されるかどうかはわからず）

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