おすすめ度:★★★★★(満点)
ジャンル:青春物 コメディ ラブコメ 1対1 学園モノ
心に染みる作品
今回は引き続き『俺とコイツの推しはサイコーにカワイイ』の2巻を読んでみたのでその感想をば。
ちなみにこの作品は三角関係ものではないので注意。詳しくは1巻の感想にて。
1巻ではリスナーである主人公・南アズマと西条院ロコに焦点が当てられていましたが、2巻では駆け出し電脳アイドルとして活動する星夜アゲハ側により焦点が当たっていました。
面白さとしては…
Vtuberへの意識が変わるぐらい面白い!
電脳アイドルとしての想いや楽しさ、挫折が読者が共感しやすいレベルで描かれていましたね。2巻の特徴を箇条書きにしていくと…
・電脳アイドル側・星夜アゲハをクローズアップした話
・三角関係にはならない(複数ヒロインではない)
・誰もが考える電脳アイドルのハプニングあり
・ぼっち3人の友情が尊い
・リスナー側2人の賑やかなやりとりも健在
・コラボやコメントでの凸などVtuber要素(電脳アイドル)をうまく組み込んでいる
・挫折を乗り越える熱い展開
・最後の展開までの伏線の張り方がうまい
・話の流れが1巻よりも洗練されており違和感が少ない
こんな感じかな~と。
2巻では1巻よりもよりVtuber事情を取り入れた内容になっています。中には現実でもありそうな不快な出来事もあったりしますが…必死に乗り越えていこうとする姿が尊いのなんのって…。
ひょっとしたら現実のVtuber達も同じように悩み、乗り越えようとしているのかもしれませんね。そう思うと大御所・駆け出し問わずもう誰もバカにはできませんわ。
私は某Vtuber達の清掃員炎上事件を知りVtuberに苦手意識を持っていたんですが、この作品のおかげで緩和されたような気がします。誰も傷つけずに…誰かと笑顔になるために真面目に活動している人たちにはなるべく報われてほしいですね。
また、青春的なやり取りも1巻よりもパワーアップ!友人となった3人がプールに行ったりラーメン屋に行ったり…こいつは眩しすぎるぜ!
その青春的なやり取りからアゲハがインスピレーションを得て電脳アイドル活動に活かしていく構成も好きです。この作品がVtuber物のライトノベルとして上手くできているポイントだよな~と思いました。
総評としては…2巻も1巻に引き続き厳しい現実が描かれている部分が確かにありました。が、それを熱い展開で乗り越えていくカタルシス増し増しの構成が非常に良かったと思います。
最後は頑張った登場人物たちへのご褒美もしっかり用意されていましたし読後感も非常に良き!「3巻も読みたいわ~」と素直に想わせてくれる作品でした。
はじめはVtuber物で三角関係ものかと敬遠していた私ですが、今ではこのシリーズに出会えたことを幸せに思っています。私と同じような理由で敬遠している人がいるならぜひ読んでみてください。昨今稀に見る青春ライトノベルの良作ですよ。
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