料理漫画というよりはヒューマンドラマ
5巻まで読んで気づきましたが…この漫画は料理漫画というよりはどちらかというとヒューマンドラマを主体にした漫画でした。
職場の同僚や幼馴染、アパートの住人たちなどとの関係を描くことに力を入れていますね。
外から悩みが持ち込まれることが多い料理漫画の中で、主人公を中心に身内の人間関係に対して焦点を当てた作品というのは意外と珍しいかもしれません。
でもこういう作品も根本にあるのは人情なので嫌いじゃないです…。むしろ「Artiste」のように心揺さぶるエピソードがあれば大好物になりますw
というわけで、今回もキャラの掛け合いが魅力的であった「Artiste」5巻の感想を書いていきます。
あらすじ
クリスマスイブの夜、レストランを訪れたのは、ジルベールの過去を知る人物だった。なぜ彼は再びジルベールの前に姿を現したのか? 一方、アパルトマンでも意外な出会いとすれ違いの物語が。ジルベールが仲間たちの為に自ら動き出す――。パリを舞台に描かれる“芸術家”たちの物語。
(引用元:Amazon「Artiste」5巻の内容紹介より)
現在月刊コミックバンチで連載中。
単行本は5巻まで発売中。(2019年8月11日現在)
試し読みはこちらから。(3話と最新話が無料で読めます)
感想
①名脇役のヤン・ピエルネ
覚醒したヤンは最強だぜ…
3巻で覚醒した脇役のヤンの好感度が主人公のジルベールよりも高くて困るんですがwもうね…イケメンすぎる…。
5巻でもそのイケメンっぷりはとどまるところを知らずw
・姉たちの陰謀による唐突なベビーシッターでも完ぺきにこなす。
・いつも妹たちの面倒をみている甥への気遣いもばっちり!
・子供嫌いで機械のようなリュカまでベビーシッターに巻き込む。
・姉たちとの関係性を話すことでリュカの信頼度を高める。
3巻にもありましたが、ヤンがリュカを優しく導いてあげるシーンはジーンと心にしみますね。
ヤンのエピソードがなければ3巻で切っていたかも…。それくらい覚醒したヤンは素晴らしい!(3巻のエピソードは必見!)
②主人公と部下との関係
リーダーにもいろいろなタイプがいる!
5巻にはヤンやリュカのようなメイン脇役だけでなく、さらに脇役の部下たちとの関係性も描かれていましたね。
この話を読んでいて、主人公のジルベールはみんなを引っ張っていくリーダーというよりは周りが助けてあげたくなるようなリーダーなんだろうな~と思いました。
個人的にはジルベールのように「俺たちが支えてあげなくちゃ…」と思わせるリーダーは嫌いじゃないです。役に立てるという気持ちがモチベーションを高めてくれるのでw
(本人が一生懸命動いていること前提ですが)
ジルベールの穏やかな物腰と優しさは、まわりを救っていると共ににジルベール本人も救っているんでしょうね。
③面白さの落差
どの話を面白いと思うかは結構分かれるかも
作品の中でも話が多方面に分散しているため、読者によって好む話が違うかもしれません。
話としては…
・主人公の最初の就職先の話
・ピアノバーで歌っている同じアパートの女性の話
・同僚が姉たちに子守を押し付けられる話
・同じアパートの音楽家のじいさんの話
などがあります。
一応主人公がほぼ全て関わっていますが、話によって中心人物がほかのキャラに移っているんですよね。
個人的にはヤンやリュカの話は興味深かったのですが、音楽家のじいさんやピアノバーの女性の話はそれほどでもなかったり…。
話の好みにより面白さの落差が激しい漫画です。
③ヒロイン可愛い
エルザ可愛いよエルザ
主人公の前では冷静な女性を装っている幼馴染のエルザが可愛すぎるんですよね。
今回は登場シーンが少ないのですが、ところどころアピールしている姿が…やはり可愛いw
鈍感なジルベールは果たしてエルザの好意に気付くことができるのか…むしろ「早く気づいてあげてくれよ…」と読者が祈るレベルであるw
まとめ
魅力的なヒューマンドラマが見どころ!
いや~、今回も様々なヒューマンドラマが展開されていましたね。
そして、そのどれもがいい方向へ進んでいくのが「Artiste」のいいところでもあります。
特に姉たちに対するヤンの気持ち、気遣いの根源にはグっときましたね~。
面白さの大小はありますが、様々なエピソードの中で色々と考えさせられることも多い面白い作品です。
6巻もヤンの活躍やエルザのアプローチに期待して楽しみに待ちたいと思います。
※この作品を読んだことない人はもう3巻から読んでしまおう!心揺さぶられます。
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